隠居の独り言(869)

幕末の論客・佐久間象山は「敵を知らず、己を知らなければ、必ず負ける」と
世界観を語ったが、今の日本が未曾有の国難に直面しているのに政治家はじめ
国民ほとんどが呑気で、さしつまった危機感が希薄なのも情けない限りと思う。
尖閣問題で中国のご機嫌取り弱腰に終始し、ロシア大統領が北方領土訪問の
重要課題にも、さしたる報復措置も取れないようでは、益々日本はなめられる。
このドタバタ的外交は管首相はじめ民主党の判断力、決断力、指導力の無さを
知った思いだが、それにしても日本人たる誇りはどこへ消えてしまったのか?
最近の中国とロシアの横暴は経済力と軍事力が増大してアメリカにも負けない
自信が付いたからで、その背景をバックに各国に圧力を掛け中国はアメリカに
対しても75兆円の米国債保有し(二位は日本52兆円)もし中国が怒ったら
米国債を一斉に売り出し、よってアメリカ経済は頓死しアメリカの国家体制を
潰すことも可能なはずだ。それを知ろうともしない日米の国民は無邪気すぎるし、
膨張する中国を止める手立てを日米ともに真剣に考えなくては将来が危うい。
尖閣の問題一つも数十年前の情勢ならば中国の軍事力は今より弱体だったので
米軍や自衛隊尖閣に基地や演習場を作っても中国も文句は言えなかったろう。
まして沖縄基地問題自公政権時代にまとまったのに、それを壊してしまった
鳩山由紀夫は罪一等に値する。北方領土ソ連が解体されロシアが弱っていた
エリティン時代に一気呵成に多少の援助で解決できたはずなのに機を逸した。
古今東西の歴史を顧みればいい。強いものが正義で、弱者はいつも泣きをみる!
アメリカ製日本国憲法の前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して
われらの安全と生存を保持しようと決意した」と書かれてあるが平和を愛する
諸国民とはどこの国だ!守るべき国家の意識が消滅してしまった眠れる日本よ!
どこまで脅かされ騙されコケにされれば目が覚めるのだろう!