隠居の独り言(932)

GWが終わってホットしている。GWが嬉しい人はサラリーマンや公務員など
若い人が殆どだが年寄りには普段と違う生活リズムなので疲れが未だ取れない。
先日、週刊誌を見ていたら某イタリア人の談話で日本では国が国民を怠け者に
したと書かれてあった。イタリアに比べ祝日があまりにも多いという。それに
土曜日を含めた3連休や5連休だらけで確かにカレンダーを見ると休日が多い。
調べると日本は一年間の祝日は15日で振り替え休日を含めると18日に達する。
そのうえ正月休みや盆休みは含まれていないので実際はもっと多い日数になる。
遊び上手のイタリアでさえ祝日は7日だけで3連休も年に3回しかないそうだ。
国は日本人が勤勉で有給休暇を取りたがらないので法的休日を増やしたらしい。
でもそれは農林漁業の一次産業やサービス業には関係なくむしろ迷惑な話しだ。
休日の多少と経済の関係は簡単に言えないが、でも今の日本は祝日の休みより
仕事が欲しい人の数は想像を遥かに超えている。不景気による失業者の増加と
震災の影響で国内の製造業は落ち込み既に倒産件数の激増が顕著に表れている。
企業倒産が増えるという事はそれだけ失業者が街に溢れ負の連鎖が続いていく。
厚労省の統計を取っている「国民生活基礎調査」によれば昨年まで一世帯あたり
平均所得は600万円ぐらいだったらしいが今年は2割近く減収の予想だという。
「がんばれ日本」の掛け声も景気が落ちれば不要不急の娯楽、外食、観光などの
経営が成り立たなくところが出てくるだろう。自動車、電機関連はいうに及ばず
原発問題で巨額の賠償金捻出を要求されている東電もリストラで従業員の影響は
一万人を超すという。このまま放置すれば戦後最大の経済危機に陥るのは必至だ。
追い打ちを掛けるように政府は増税の案件が出ている。GWとは誰のためなのか?
勤勉な日本人に帰り、復興のため祝日の制度を考え直してみよう。