隠居の独り言(1021)

このほど厚生労働省が発表した日本の将来人口推計は超人口減少社会になるという。
50年後には現在の1億2000万人より4割が減って8000万人ほどになるとかだが
大正時代辺りの人口で日本の国土から考えればちょうど良いのではと思うのだが・・
でも人が少なくなるのは良い半面に今の社会のシステムが維持できないのは確実だ。
特に若年者と高齢者の人口バランスの現在は5対1だが50年後には1対1になる。
今の若い人達が歳を重ねて老人になって時、誰が老後の面倒を見てくれるのだろう。
将来は社会保障の医療、介護、年金制度どころでない。若い人が一人で暮らすのも
大変なのに生活費の半分を高齢者に回すなんて考えられないが計算上ではそうなる。
そのうえ国債が1000兆円に達してツケを将来の人に押し付けるのは考えるだけで
背筋が寒くなる思いだが今の施政者に対症療法の道筋を語れる人がいるのだろか?
答えは多分NOだろう。そもそも国家百年の計を持ち合わせたリーダーがいたなら
将来の少子高齢化は何十年も前から分かっていたはずで赤字国債などとんでもない!
近視眼的な政治家は選挙目当てに町に道路を作る、鉄道を敷く、公民館を建てる・・
挙句、借金してまで年寄りや子供に金をばらまき、気が付いたら国債が1000兆円!
国会議員は国の事を考えるための役目で近くの道路や橋の建設は地方議員の仕事だ。
こんな阿呆な政治家の甘い言葉に騙された国民も国民だがしっぺ返しは待ったが無い。
考えれば、ほんの一昔前まで年金や医療保険は無かった。家族は一つ屋根で暮らし
老いては子に従い人生の終末は畳の上が一般常識だった。戦後になって西洋文化
変な独立心が核家族を招き親子兄弟の間柄まで疎遠になっていく。結婚観も変わり
子供を産み育てるより自己の生活を優先するようになったのも少子化の原因だろう。
今の社会保障のシステムの破綻が確実な以上、年寄りも様々な老人優遇を返上して
働けるうちは労働に汗を流さなくてはならない。年金のある程度の上限も仕方ない。
人口減少や少子高齢化は一朝一夕では解決しないが政治家も国民も大胆な発想力で
すぐにでも出来るところから手を付けていかないと国家存亡の危機が掛かっている。