隠居の独り言(1024)

NHK大河ドラマ平清盛」は平安末期の時代背景が難しいが解説の乏しいのも
視聴率低下の要因になっている。天皇家内部の継承対立、藤原摂関家家督争い、
それに武士たちも院や摂関家に個別に仕えており、源平両氏も上からの対立軸に
巻き込まれ、もはや干戈を交えずにはすまない状況となっている。そのドラマが
分かり易く解説を入れながら進めていけばいいのに、その時々の事件簿ばかりで
結びつきの原点が掴めない。題名が「平清盛」なのだからあくまで清盛を中心に
据えたドラマにどうして出来ないか?大河ファンとして企画者の意見を聞きたい。
平清盛は戦国時代の織田信長や幕末の西郷隆盛等より遥かにに大きいスケールの
先見性と世界観を有した人物であっただけにチマチマして宮廷や貴族の争いなど
解説ぐらいにして清盛の行動を大胆に取り上げて欲しい。平安期の旧弊な社会に
風穴を開け宗教的権威を退け新しい時代を作れたのか?源平の熾烈な争いと共に
日本史の大きな変遷を伝えなければ勿体ない!細かい事に拘り過ぎるのは折角の
大河ドラマに清盛が登場するのに看板が泣いている。前に習った清盛は大悪人の
イメージに仕立てられたから、ぜひ大河が清盛の汚名を晴らして欲しいものだ。
6回目の「西海の海賊王」は目の前に現れた巨大な宋船と戦闘を始める平氏一族。
初めての戦闘にひるむ清盛(松山ケンイチ)をかばい盛康は深手を負ってしまう。
宿営地に一時は引き返したが清盛は盛康を負傷させた自分にやり場のない怒りが
こみあげ単身で小船に乗り海へ出る。一方、京の父と離れ東国の武者修行に出た
源義朝玉木宏)は尾張熱田神宮宮司の娘と出会う。この気の強い娘が後に
平氏を滅ぼすことになる源頼朝岡田将生)の母・由良姫(田中麗奈)であった。
一方の御所でも鳥羽上皇三上博史)に接近した得子姫(松雪泰子)に子ができ
権勢模様に変化が現れてくる。西海で海に出た清盛が海上で通憲(阿部サダヲ)と
出会うが二人の小船は海賊に捕らえられてしまう。捕縛され巨大な宋船に移された
二人の前に現れたのは兎丸(加藤浩次)という海賊の棟梁だった。