隠居の独り言(1083)

今年も8月15日の終戦記念日がやってくる。十年一昔というがこの年に生まれた人は
今年で67歳になる勘定だ。この辺りに生まれた人達は多少のひもじさを知っているが
戦争体験や大日本帝国の祖国の誇りは皆目分からないだろう。まして団塊の世代など
映像や文字でぼんやりとしか映らない。戦前は欧米列強がアジアの殆どを植民地化し
偉そうに闊歩している中で唯一、厳とした君主国日本があり日本人の誇りと愛国心
アジアのどこにも負けなかった。地図を見ると日本は赤色で描かれて北は樺太・千島、
西は朝鮮半島、南は台湾から南洋諸島が勢力範囲だったが現地の人に対しての政策は
欧米の植民地搾取主義と違い日本人と対等の同化策で多額の国費で開発が進められた。
そこが欧米の白人にとって面白くない。肌色の違う黄色人種の日本人が我々と同等に
アジアに覇権を求めるなんて生意気だ。人種的な差別感の深い背景が絶えず存在した。
日本はアジアに共栄圏を理想とし欧米に追い付くための国策で富国強兵路線をとった。
国内では家族は一致結束し貧しいながらも隣近所は助け合い国民の目的意識が明確で
雑念のひとかけらも無かった。我が国への欧米の締め付けで戦争が始まったが米英を
撃滅するために意気軒昂で祖国のため天皇陛下のために死をも厭わなかったし一刻も
早く戦場に行って身を持って盾になることを望んだ純粋無垢な軍国少年の自分だった。
しかし天運は味方せず緒戦の日本軍の勢いは一年に満たず物量に勝るアメリカ軍に
制海、制空権を完全に奪われ日本本土には空襲そして息の根を止める原爆を落とされ
おまけに火事場泥棒のようにソ連が突然参戦して、遂に無条件降伏で戦争は終わった。
昭和20年8月15日、疎開していた福島県白河はとても暑かった。勤労動員の畑仕事から
帰った少年は母から日本は負けたと告げられた。泣くのは男の恥と教育された少年も
涙が溢れて止まらなかった。この悔しさと悲しみは体験した人でなくては分らない。
国破れて山河あり、生粋の軍国少年の祖国に殉ずる心意気がここでポックリと折れた。
マスコミは手を返したように一億総懺悔、アメリカンデモクラシーの大洪水に溢れる。
極東国際軍事裁判がかけられ日本の指導者が処罰されたがあれは敗北者へのリンチだ。
日本が一方的に悪いのならABCDラインなどで戦争せざるを得ない条件を付きつけた
ルーズベルトチャーチルスターリン蒋介石には戦争に対する責任は全然無いのか!
今も日本人の中に「戦没者は犬死だった、上官の命令で無理やり戦闘行為をやらされた、
今日の平和は犠牲者の礎に成り立っている訳ではない」と戦没者に鞭打つ人達もいる。
あれから半世紀以上が過ぎ、今年こそ野田総理大臣は堂々と靖国神社へ参拝しよう!

psしばらくブログの更新は夏休みいたします。