隠居の独り言(1107)

自慢は恥ずかしいことだが今のところ年齢のわりには体が健康的なのが自慢の一つだ。
10年前に患ったガンの再発も無さそうで持病のようだった胃腸の調子も良くなった。
うまいものなら分別なく食べ過ぎた賤しい口も齢とともに衰えたのも要因なのだろう。
胃腸の調子を整えるには一日三食、腹八分目、間食無し、規則正しさが処方箋になる。
現在は身長168センチ体重50キロの痩せ身だがこれくらいの数値の体が軽くて丁度いい。
老化は足腰からくるという。最近は車の通勤をやめ満員電車に小一時間揺られて通う。
駅のエスカレーターやエレベーターは使用せずに階段を小走りに上がり下がりをする。
電車の中もできるだけシルバーシートは避けることにしているが今の若者は年寄りや
障害者に席を譲る風景をあまり見かけない。それどころかシルバーシートに大股開きで
マンガや携帯に夢中で年寄りが来れば寝たふりをしている。いつもは普通座席の前に
立っているがときどき若い人に席を譲られる。歳相応とは隠せないのが辛いところで
内心は結構と思いつつ親切に甘えることも礼儀で丁重にお礼を言って座らせてもらう。
ほんとに疲れているときは仕方ないが、いつも座っていると座りぐせがついてしまう。
自分より年下と見えてもハンディキャップのある人に席を譲ると気持ちのいいもので
やせがまんでなく揺れる電車に立つことも足腰強化のためと自分に言いきかせている。
毎朝、数十回の四股を踏んでいる。体のバランスと股関節を鍛えるのに良いとされる。
睡眠もPM11にベッドイン。AM6までは白河夜船にさまよい大抵の地震も分からい。
後悔満載の人生もいまさら時が戻らないが熟睡できるのはアバウト人間だからだろう。
健康に目覚めたのは49歳の時、小学校の娘から「タバコの害」を訴えられて禁煙した。
それまで徹夜麻雀、朝駆けゴルフ、下戸の飲酒、等々、不摂生このうえない生活だった。
健康は誰もが目指しているが運以外の何ものでもない。たまたま自分は運が良かった。
「病気の王様より健康の乞食の方が幸せ」の格言どおり今になってしみじみ健康を思う。
丈夫に生んでくれた両親と、逞しく育てて頂いた諸先輩、友人達に感謝を申し上げたい。
唯一自慢の天下泰平の身体はいつまでもつか?後は神さまの御裁量にお任せしかない。