隠居の独り言(1163)

誰が名付けたかゴールデンウイーク。会社は休みだし孫の襲来で普段の生活が根こそぎ
変って爺はただオロオロするばかり、居所もままならない。趣味のベースギター練習も
しばらくお預け状態、爺の悩みを知る由も無く、孫たちと食事に行けばボリュームある
肉料理を貪り放題、そのうえ、あちこちと小旅行をすれば身体も経済もどっと疲れる。
折角の普段の生活リズム正しくして健康に気遣っているのは一気に破壊されてしまう。
ゴールデンウイークの恩恵を受けるのは遊び盛りの若者と普段は忙しいお父さん達で
大勢の人は日帰りか一泊二日の小旅行を子供にせがまれ雑踏の遊園地で満喫している。
某新聞の「イタリア便り」によれば日本は政府が国民を「怠け者」にしたと書いてある。
遊び好きで有名なイタリア人の国に比べて祝日が相当に多いという。2013年の祝日は
振り替え休日も含めて17日もあり、そのうえ土日が加われば一年の三分の一が休日だ。
昔の日本人は勤勉で器用で、よく働いたものだった。だから世界のどこにも負けない
技術と文化が栄えた。戦後の廃墟から立ち直ったのも働き者だったDNAの賜物であり
その基があって今の日本がある。昔の小僧時代は朝から寝るまで働き休日も月一だった。
最近は失業者が多いというけれど贅沢さえ言わなければ働き口は労働者を待っている。
新聞によれば昔のイタリアも休日や連休が多かった。しかし経済危機を克服するために
1977年に大幅に減らしたという。遊び上手なイタリア人の祝祭日は宗教関係を除けば
4日だけで日本人より働き者だ。イタリアだけでなく世界で日本の祝日は突出している。
こんなに休日が多くていいのだろうか?休みより仕事が欲しいという人が多いと思う。
公務員や企業に勤める人の休日は有給休暇だが、サービス産業で働く人や非正規雇用
労働者には祝日は恨めしい。休日の多少と経済の相関関係は簡単には答えが出ないが
しかし病院やクリニックまで一緒に休まれては急な病気や怪我の場合に困ってしまう。
休みが多ければ良いというものでない。多様化している社会は休日も多様化している。
国もこの機会に休暇の横並びというのを考えたい。ついでに爺の悩みも解決して欲しい。