隠居の独り言(1181)

参院選の各党の公約は甘い砂糖のように口当たり良い話ばかりで矛盾に満ちている。
たとえば原発問題で自民党以外は揃って原発反対で再稼働を認めようとしないのは
日本の現在と将来のエネルギーの確保をどのように考えているのだろうか？原発が
止まっている現状では電気料金のさらなる値上げや電力不足による製造業の停滞や
何かの機会で大停電発生が危惧される。電気代の値上げは家計に大きく圧し掛かり
節電にも程度がある。どの党も公約を見るかぎり生活のレベルアップを掲げているが
原発再稼働しないで火力発電所をフル回転する現状は燃料代が膨張し電力会社が
大幅赤字に転落し、液化天然ガスの輸入急増で国の貿易赤字がかつてない規模は
やがて日本の産業が衰える前兆といえる。原発反対は生活レベルダウンを意味する。
太陽光や風力発電の再生可能エネルギーを何かの一つ覚えに言うが現実は厳しい。
政治家諸氏は実際に脱原発が日本の将来を暗いものになるのを承知しているのに
票が欲しいから話を避けている。世界の大部分の国は原発依存を強めようとしている。
世界一優れているといわれる原発技術を有する日本が完全廃炉になったら新興国の
原発の安全も怪しいものになる。日本の原子力技術は世界の問題であり先進国との
築いてきた原子力の協力関係を捨てることを意味し原子力を学ぶ優秀な日本学生の
海外流出も懸念され産業の基本も崩れかねない。マスコミもネガティブな面ばかりを
報道して脱原発が正義の味方のような報道は国民をますます原発の不安を煽りたて
公平とはいえない。当然に絶対安全基準は求められるがこのままでは近い将来に
全原発が廃炉になり原発ゼロの国になりかねない。福島の事故は大きな教訓を残した。
当然に絶対安全基準は求められるがこのままでは近い将来に全原発が廃炉になり
原発ゼロの国になりかねない。福島事故を徹底検証し安全安価なエネルギーを求め
日本の産業を育成するのが国家百年の計ではないか。世間は不安に走りすぎている。
人類は失敗を繰り返しながら発展を遂げてきた歴史がある。ここで負けてはいけない。
無論、東日本地震や事故の被害者の方々には手厚い保護と将来の設計が必要だが
感情論を克服し再稼働に向けて日本の将来の繁栄を確実なものにしてほしい。