隠居の独り言(1249)

近ごろの若もんは・・・・・から始まれば世の大人たちの若者への苦言に決まっている。
ところが最近の報道で近ごろの若もんたちの素晴らしい活躍は感嘆の声しかでない。
先だっては生命科学の常識を覆し世界に衝撃を与えた30歳の若もん女性研究者に
圧倒されたが、先週は高校生の15歳と17歳が国際バレーコンクールで1位2位を
独占したというから、近ごろの若もんはたいしたものだ。天賦の才能に加えて厳しい
修練の積み重ねがこの結果を生んだものであり今回のソチ五輪で「金」を期待される
高梨沙羅羽生結弦高橋大輔浅田真央加藤条治など、天賦にくわえて生半可な
練習量と集中力ではここまで、のしあがれない。鍛錬の究極を超えたものなのだろう。
「一万時間の法則」という言葉がある。ある分野で一流・天才と呼ばれるような人達は
センスや才能に関係なく凡人を遥か凌ぐ練習量を経験している。それは努力次第で
誰もが天才になれる可能性というが、ただし一万時間かけた集中的な鍛錬が必要だ。
ちなみに一万時間とは、2年だと1日13.7 時間、5年で5.4 時間、10年で2.7 時間、
1年365日を、猛訓練と集中力を絶やさずに続けなければ達成できない計算になる。
その昔、ビートルズは無名の頃、ドイツに行きストリップ劇場の客寄せや見世物として
1日8時間のライブ演奏をやり続けたという。 こうした無名時代のヒット出すまでの間、
ビートルズは1200回位のライブ演奏を行い、1万時間以上の演奏時間になるという。
実際ジョンレノンはストリップ劇場のライブが最もバンドに役に立ったと述懐している。
またビル・ゲイツも取り上げている。彼もまたコンピューター・オタッキーとして10代の
頃は異常なプログラミング漬けだったらしい。また過去では音楽の神童と云われる
モーツアルトでも6才で作曲をはじめたものの傑作を生み出すまで20年程かかった。
天才という人は実は長い下積み時があり1万時間以上のトレーニングを続けた人だ。
閑話休題。今回NHK熱血バトルに出演のカルテット花火のリーダー、宮城マヌエルも
「1万時間の法則」をクリアした天才ギタリストで彼の特徴はオタマジャクシの楽譜は
一切縁なく心の感情が赴くままに美しい旋律が醸し出され人が自然に歌を歌うように
ギターがひとりでに歌っている。絶対音を持つマヌエルのギター演奏を聴いていると、
どうしてこんな超テクニックで即興できるのか不思議に思う。それは楽譜という制約に
縛られず、おおらかに感情を込めた美しい音色に誰もがうっとりする。そのマヌエルを
リーダーを頂いたカルテット・メンバーは幸せだ。今月23日、愈々「カルテット花火」は
マヌエルの作詞作曲の歌で「熱血オヤジバトル」福岡決戦ライブに臨む。乞期待!