隠居の独り言(1274)

今、東京ではハナミズキが美しく咲いている。ハナミズキは明治のころ親善のために
日本がアメリカのワシントンのポトマック河畔に桜が植えられた見返りにアメリカから
贈られた木とされている。はからずも日米親善象徴のハナミズキが旬を迎えている時、
オバマ大統領が国賓として明日、日本を訪れる。でも国賓としての滞在時間は短くて
迎賓館にも泊まらない。中国へ一週間も子供連れで遊びにいった夫人も同行しない。
はじめ今回の予定になかった韓国訪問を韓国の要請で急遽決まったから行くという。
そんなに日本を重視せずそんなに忙しいなら、なにも国賓扱いの必要はなかったかと
安倍総理に言いたくなる。オバマがそんな態度ならTPP問題も譲歩することはない。
思えば5年前オバマが大統領に当選した時のマスメディアのはしゃぎぶりは凄かった。
それに釣られて世界中の人々は狂喜乱舞だった。世界から救世主のごとくに扱われ
果ては「核のない世界」とまで演説してノーベル平和賞まで頂いたのが記憶に新しい。
今に思えば、あの風潮は何だったのか。弁舌だけは巧みだが、オバマは何をしたのか。
今のアメリカの凋落ぶりはウクライナでロシアの横暴にも何も出来ないのに失望する。
そしてプーチンに負けた腹いせを日本に向け、TPPでは何かとイチャモンつけている。
その昔、幕末のペリー黒船の時からのアメリカの日本に対する恫喝外交が復活した。
幕末の欧米に対する不平等条約も恫喝外交に屈し、そのときの恨みつらみが結局、
先の大戦へと繋がった。このごろしきりにアメリカと日本がしっくりといっていないのは
外交に素人の自分でも空気が読めるが、オバマも少しは日本の歴史、文化、経済、
国民性など勉強してもらいたい。日本の街を歩けば通常ゴミひとつなく、とても清潔で
新幹線も電車もバスも時刻通りにやってくる。夜遅く女性が歩ける治安の良さがある。
世界の中で日本ほど経済圏にせよ、政治面にせよ、防衛力にせよ、組織をきちんと
理解し正直者で末端にまで正確に物事を成す国民はそうはいないのを知ってほしい。
それでもオバマ覇権主義の中国や自分勝手な韓国の関係を日本より重視するなら
アメリカとの付き合いを考え直してみたい。日本が保有する200兆円余の米国国債
売る話をすればアメリカ経済は破綻する。日米安保を一から見直し、国防費を増やし
何なら核武装の用意もちらつかせるべきだ。オバマに限らず世界の風潮は実態よりも
声の大きい中韓に傾いている現実を直視しなければならない。負けるな!ニッポン!