隠居の独り言(1375)

中国の報道では王毅外相は3/2日、北京を訪問したロシアのラブロフ外相と会談し
中露双方で今年行われる対日戦勝70年の記念行事を機会に関係強化をするという。
日本と戦争をした相手は蒋介石率いる中国国民党であり、現在の共産党政権でない。
サンフランシスコ講話条約も、きちんと国民党と記され今の台湾政府が正当のはずで
戦争に関しては今の北京の中国共産党政権にとやかく言われる理由も筋合いもない。
ロシアはもっとひどい。日本がアメリカ軍と戦ってお手上げ状態の1945年夏になって
突如不可侵条約を破って赤子の手を捻るような残酷な行為をして戦勝とは笑わせる。
最近の事件のグループの多数の人間が一人の少年を残酷に殺した事件に似ている。
中露よ。70年も前の戦争のことは、もうそろそろ止めにしたほうがいいのではないか。
先に戦った兵士達は70年も経てば殆どこの世にいない。過去の戦争を引きずるより
大国である中国もロシアもこれからのことを考えたほうが賢明だと思うがどうだろうか。
中国の政治家が日本に「歴史を直視しよう」というなら、日本近代史を勉強するといい。
日本は明治以降、欧米の植民地主義を真似して、朝鮮・満州・台湾その他の領土を
拡張したが、領土拡張というのは出銭ばかりが増え引き合わぬこと、この上なかった。
日清・日露戦争後に得た新しい領土の鉄道・道路・学校・通信を含めた建設と運用の
費用は日本の国家予算の半分近くを使い、そのため本土の人間が貧乏をさせられた。
それに植民地経営の行政費も馬鹿にならない。それに面積が大きくなればなるほど
支配する軍事費が必要だ。何のための領土拡張主義だったのか。今更後悔しきりだ。
とくに朝鮮半島の民族感情は、未だに恨みを言われて謝罪だの賠償だの要求される。
日本は阿呆なことして阿呆な戦争し、阿呆な結果はどれほど損したか見当もつかない。
中国は現在、日本の軍国主義復活を危惧しているというが逆に中国に言いたいのは
そちらこそ大国主義を捨てたほうがいいのではないか。毎年2桁の軍事費の増大は
近隣諸国を脅すだけでなく、中国の主たる漢民族が地方の異民族を抑圧するためで、
こんな大国主義は時代遅れだ。新疆もチベット内モンゴルも中国が領土化したのは
日本が明治になってからの最近であり、今は独立させまいと出費は莫大なものだろう。
かつて日本が朝鮮民族を支配して失敗したように異民族を支配する「愚」を戒めたい。
大国主義は、かつてロシアが政府に抗する何千万人の自国民を粛清した歴史がある。
中国も大躍進政策の大失敗では数千万人の餓死者を出し、毛沢東文化大革命
多くの犠牲者を出している。ヨーロッパ諸国は植民地の殆ど放棄し後の繁栄を遂げた。
これからは小国の時代と思う。実際、大陸中国よりも台湾の方が遥かに一人あたりの
国民総生産が高く教育も科学も優れている。日本も小国ゆえに戦後の復活ができた。
中国もロシアも大国主義のどこがいいのか。植民地主義の歴史を検証するといい。
偉そうな顔をしている、習近平プーチンを笑う。