隠居の独り言(1496)

蜷川幸雄さんが亡くなった。享年80歳。蜷川さんの成された業績に今更、言葉もない。
惜しまれて亡くなる人、浅原彰晃の早く死ねばいい奴、世の中は様々な人がいるが
日本人の男の平均寿命が80歳なので蜷川さんに申し訳ないが、ある程度諦めもつく。
平均寿命といえば、日本には100歳を超えた人が6万人以上いるという。ここ10年で
2倍以上増え、ますます増加している。医学の進歩に加え、栄養状態がよくなったこと、
健康についての知識が広まったこと、社会インフラの整備など、要因は様々だけれど
まことに御目出度い。自分も83歳で100の大台には、まだ間があるので頑張りたい。
自分が思うには齢を重ねて、これから充実した人生を生きるには、三つの条件が要る。
?健康?経済?生き甲斐。老人の健康の基本は食事、運動、睡眠、風邪を引かない。
食事の量は齢と共に減るが、好き嫌いなく三食、腹八分目を基準にしっかりと食べる。
風邪を引くのは運動、睡眠などの規則正しい生活のバランスを欠くからで気を付ける。
病気を恐れない。一病息災とはうまく言ったもので病気があるから健康面を心掛ける。
経済的にはそれぞれ環境が違うが老夫婦でも月に25万程度の生活費は必要だろう。
でも思わぬ出費があるので30万は必要だ。しかし何歳まで生きるか分からないので
預金を保ちたい。本当は年金以外の収入があればいいのだが、それぞれ環境が違う。
下流老人という言葉も収入に見合う生活で無駄をチェックすれば何とかやれるだろう。
昔は陽気な人を指して「あいつは長生きだ」の言葉があったが、当たらずも遠からじ。
外向きの調和性を持ちたい。年齢と共に友人知人が少なくなっていく。そんな中でも
多くの人と接し、創造心、好奇心を養いたい。それには好きな趣味を持つことだろう。
老人も、たまには恋をして心ときめくもいい。恋は脳に快い信号を送り色気が活力に
なるのは言うまでもない。残りの人生は運任せ。どんな気を付けていても道を歩けば
頭上から何か落ちてくるか分からない。百歳の道程は遠い気がするが、案外近いかも
知れない。しかしどんなに長生きしても最後は必ずやってくる。最後は枯れ木のように、
朽ち果てたい。そしてその日まで元気に暮らしたい。