隠居の独り言(1515)

永六輔の死後、わずか2週間のちに大橋巨泉が泉下に没した。ともに82歳だった。
徹子の部屋」に大橋巨泉永六輔が出演していたのが、つい最近のような気がする。
テレビをこよなく愛した大橋巨泉とラジオをこよなく愛した永六輔。昭和が遠くなったと
つくづく感じた訃報で同年輩の有名人の死は、愈々次は我が身かと心穏やかでない。
最近は中高年の健康ブームが盛んで、某週刊誌はガンは手術しないほうがいいとか、
病院に行くから病気になるとか、薬を飲めば飲むほど悪くなるとか・・・別の週刊誌は
ガンの早期発見は必須、年一回定期検査を欠かさないこと、少しのことも医者に行く。
この病気にはどこの病院がいいとか、手術するならこの病院がいいとか・・・素人には
皆目分からない。他に、テレビや雑誌に「健康に良い食品」という記事が取り上げられ
「○○はビタミンCが豊富に含まれている」「○○はコレステロールを下げる効果あり」
テレビで、イワシがいいと言えばイワシが売れ、トマトがいいと言えばトマトが売れる。
次の日、テレビで見たオバサンたちがスーパーで買い漁るが一過性で終わってしまう。
勿論、これらの食品には、それなりの物質が含まれているのには間違いないのだが、
それだからって、そればかり食べていては偏食になってしまう。大事なことは一種類に
偏らずに、バランスよく、色々なものを万遍なく食べるのが最もいいのは決まっている。
大切なのは腹いっぱい食べないで腹八分目に抑えること、一日三食だけに守ること、
間食や夜食はしない。つまり消化系臓器を少し休ませることが健康にいいとされる。
人類も何十万年前は野生動物だった。野生時代は天候やその他の理由で食べ物が
いつもあるわけでないので飢える時もあるだろう。そのために肝臓という臓器がある。
肝臓は飢えにも耐えられるよう栄養のバランスの役目を果たす。野生の頃は医者も
病院も無かった。それでも人類は何十万年も逞しく生きてきて今がある。最近メタボの
多くなった人間も、以前から持っていた体に必要なものだけ食べる習慣に戻せばいい。
何がいいとか悪いとかいう以前に、生きる基だけ食べるのが健康法と思う。どんなに
病気の治療や薬の効用が進歩したからといっても病気にならないに越したことはない。
それを防ぐには、子供のころから偏食をなくすこと、むろん親が偏食をしてはならない。
健康は食事、運動、睡眠をきちんと守ることだが病気の原因の多くが食に絡んでいる。
禁煙少酒、腹八分目、間食控える、適度な運動、みんな知っているのに実行できない。
健康に、勉強も知識も要らない。実行あるのみ・・