隠居の独り言(1516)

日本は少子高齢化が進んでいる。しかもOECD諸国の中で最も少子高齢化が進んで
世界の、どの国も経験したことのない速度で人口減少と高齢化が進行しているという。
先月、厚生労働省から発表された人口統計でも徐々に人口減少の経緯が止まらない。
日本の人口経緯を振り返れば、人口は明治時代から急速に増えはじめ1900年には
4400万人だったのが2000年には1億2700万人と100年で3倍になったことになる。
この急激な人口増加が、今度は急激な減少に転じて50年後には8900万人、そして
100年後は4400万と試算されている。つまり100年後は明治時代と同じ人口になる。
これをどのように見るか。明治の頃は世界的に弱肉強食の植民地時代で富国強兵の
スローガンで周辺国に侵入し、そしてそれが第二次世界大戦要因の悲劇に繋がった。
その戦中戦後の人口バブルがはじけ個々の生活を見直す余裕が生まれ人口減少の
時期に入ったというべきだろう。でもこれだけ減れば東京などの人口密集もなくなるし、
大気汚染や環境問題も解決されるだろう。正直な話、日本列島は平地が少なく狭いし
山が多く資源も少なく、江戸時代辺りの人口に戻れば、のんびり健やかな日本になる。
しかしそれまでの過程が問題で、今のシステムでの少数の若い人が多数の高齢者の
面倒を見るのは人口バランス的にも不可能だ。先日、田村厚生労働相NHK番組で
高齢者の働き方が多様化していることを踏まえ、現在の個人の選択で、公的年金
支給開始年齢を70歳まで引き上げられる制度を75歳程度まで広げられないか検討する
考えを示したが賛成だ。過渡期の苦しみはくるだろうが、これまでの発想を捨てる。
今は高齢者は65歳以上とされるが70歳以上とし、生産年齢を5年上げて、年金や
福祉関係も定年後の70歳からとする。これで充分に高齢化社会に対応できると思う。
最近の老人の心身ともに元気なこと、自分の若い時分の老人に対しての概念が違う。
まして今の科学・医学の進歩は老人を若返らせ寿命も長くなっている。政治家の中に
移民話も出ているが、とんでもない!日本特有の美徳感は日本人にしか分からない。
つまらぬことを考える暇があったら、もっと働きなさい。美しい日本が待っている。