隠居の独り言(1538)

先日、ある劇を見た。劇中で日本の将校が一般人を殴るシーンがあったが、あれは
あり得ない。戦前の日本を現代のモラルで心情的、情緒的にとらえては時代考証にも
大きな誤解を犯し、歴史の事実に反する。戦前の日本の軍隊は世界でも最も軍律が
厳しく、だから日本軍の強さは世界中から恐れられ、明治に起きた日清日露の戦争も
二か国の超大国に勝てないと予想されたが予想を大きく離して清とロシアに勝利した。
先の大戦アメリカ軍は真珠湾、珊瑚海、硫黄島、沖縄など日本軍の強さを実体験し、
二度と立ち上がれない占領政策だった。戦争に負け誰も語ろうとしない日本の軍隊の
名誉と誇りのために自分は言いたい。軍律は内に厳しく外には寛容で国際戦争法を
順守し降伏した敵兵にも労いを忘れなかった。若い人はきちんと歴史を調べて欲しい。
戦後のGHQや左翼のプロパガンダで戦争=日本悪の印象を植え付けられ、未だに
先の戦争について正確に判断できないのも確かだ。占領軍・総司令官マッカーサー
太平洋戦争を調べていく過程で戦争は日本の自衛戦争であったと語録に述べている。
確かに日本が悪いこともあっただろう。戦前の国連で、世界に先駆け日本が提案した
「人種差別撤廃法案」は欧米諸国の全部が反対した。世界に仲間入りした黄色人の
日本が生意気に映ったのだろう。ちなみにアメリカの人種差別は戦後の朝鮮戦争でも
白人と黒人は同じ部隊を組まなかった。昨今の白人警官の黒人射殺も日本のように
同じ民族の国民には実感が沸かない。日本は国連を脱退せざるを得なかった原因が
ここにある。痛恨の失敗はナチス・ドイツと同盟を組んだことで理由は未だ分からない。
当時の中国では多くの勢力が台頭して内戦状態だったが、日本は滅んだ清国を助け
満州国に独立させたが、これも欧米諸国にとっては面白くない。欧米は清に対抗する
蒋介石軍を支持し、アメリカが日本に石油全面禁輸したのが、戦争のきっかけとなる。
日本はABCD(アメリカ、イギリス、チャイナ、オランダ)包囲網の締め付けで爆発した。
真珠湾以降のことは言うに及ばず。それより、みんなが自虐的歴史観を捨てたい。