隠居の独り言(1593)

八十を過ぎると年々スタミナの減少が著しい。病院で受けるドックでどんなに数値が良くても
スタミナは数値に表れない。単純に考えて、モノというのは長年使っていれば必ずガタがくる。
これは人間とて同じこと、ガタがきて細胞の新陳代謝ができなくなった時が人間の寿命となる。
だから寿命がくるまで健康を維持するには細胞を疲れさせない努力を積むのが良いとされる。
日本人の半数は癌にかかると言われている。専門家じゃないので癌発生のメカは知らないが
細胞の疲労が原因ということは何となく分かる。癌の種類は胃、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓など
消化器系に多い。したがって癌を防ぐには小食にしてなるべく消化器を休ませる。癌に限らず
小食が健康に繋がるのは証明されている。大食漢や、のべつまくなしに食べている人たちは
消化器の休まる時なく、やがて五臓六腑の過労で高血圧や糖尿病など成人病の原因となる。
自分の例だが十代の頃は戦中戦後の飢餓を体験し丁稚小僧の時は決められた食事だけで、
オヤツ夜食なく無論、禁酒禁煙。食べ盛りの頃はお腹が空くのが辛かったけれど、若いときの
習慣は胃袋も小さくなり、今でも小食で消化器の病気はしたことなく、体はいつも軽快に動き
八十路に至っても元気に暮らしている。若い時は健康の意識には無かったけれど今に思えば
小食が正解だったと思う。昨今のグルメでメタボに悩む人が多いが、誘惑に負けてはダメ!
我慢を続ければ習慣になり、やがて健康体になるはずで癌の予防にもなる。癌はそれだけで
ないけれど(前立腺癌を経験あり)健康の基本はきちんとした生活習慣で食事、運動、睡眠に
あるのは言うまでもない。最後の日まで健康でいたいと願っている。