2018-03-22から1日間の記事一覧

小僧日誌 その十七

病院の夜の松林は恋の天国だった。明日も知れぬ身となれば歌舞伎の「道行き」のようで、恋を遂げようとする命の燃え方のしたたかな行為は不謹慎でも看護婦も見て見ぬふりをした。人生は二度とないから、命も限られているから、不幸にも先の見えない患者には…