怨霊物語

平安の昔は幽霊の具体性より怨霊の神秘性が強かったようです。
当時の夜は明かりとてなく暗闇の世界で自然現象からの物音など
に脅えその他、日照りや水害など不幸なことは怨霊のせいとされ
人は恐れました。例えば菅原道真など失脚で大宰府に左遷された
年あたりに偶然でしょうが全国的に飢饉天災が多く人々は道真の
怨霊ではないかと各地に天神を建て祭りました。道真は政治力も
あり歌人としても有名でしたので今は学問の神様として崇められ
地下の道真も思いがけない変遷に驚き喜んでいることでしょう。