幽霊物語

あまりに暑いので今日はこころ涼しくなる幽霊や怨霊のおはなし。
幽霊は古今東西どこにもある物語ですが西洋の幽霊は悪魔城の
ドラキュラにしても嵐が丘のヒースクリフにしてもなぜか男が
大半ですね。そして月や風など自然現象をバックに音響効果も
入れて誰にでも怖がらせるドラマチックなタイプが多いです。
それに対して暗がりで声もなく静かに現れるのが日本の幽霊で
しまも殆んどが女性で愛憎が絡み恨む相手が決まっているので
一種の復讐劇なのでしょうか。髪を振り乱し白い着物を着流して
手をダラリと下げて裾から下が足の無いスタイルは江戸時代の絵師
円山応挙の幽霊図が定番になっているようですが日本は女のほうが
情愛が裏切られたとき、その恨みつらみは男より強いのでしょうね。
男に養われるしかなかった時代の女の純情さがむしろ可憐に思えて
幽霊に愛しささえ感ずることがあります。やはり幽霊は日本がいい！