2004-10-05 明治時代の男と女 島崎藤村は「若菜集」で男心と女心を次のように歌っている。 「男心をたとふれば、強くも草を吹く風か、 もとより風の身にしあれば、きのふは東けふは西」 「女心をたとふれば、風に吹かるる草なれや、 もとより草の身にしあれば、きのふは南けふは北」 風のようにアクティヴな男心も草のようにパッシヴな女心も 方角は同じようにその日その時によって変わるオトコとオンナ・・ 現代では秋の空が「女心」のほうに多数派をしめてきたのは 女性たちの意識と社会的向上のなによりの証しかもしれない。