新潟紀行

harimaya2004-10-26

今からウン十年前の新緑の候、長野から十日町まで
ローカルな飯山線の旅をしたことがあります。
途中、宮野原で下車して秋山郷を歩いてみましたが
苗場山と鳥甲山のふところ深く渓谷には名も知れぬ
花が咲き乱れイワナの宝庫とも言われるほどの水が
澄んで秘境と云う表現そのものの感がしたものでした。
あのあたりは日本有数の河岸段丘で棚田が多く水質が
良くお米の美味しいコシヒカリの原産地でしょうか?
美しい風土の景観は古い日本の原点として残したい。
江戸の文人、鈴木牧之「北越雪譜」では「信濃と越後の
国境に秋山といふ処あり」と書かれた一章のなかに
天明の飢饉で「一村残らず餓死して今は草原の地なり」
がありますが、それほどに厳しい環境なのでしょうね。
この地方には若き日のひとしおの感慨があります。