MY FUNNY VALENTINE

義理チョコがいつの日か本物になり其の後、義理に戻った友人を知っている。
男と女が恋愛をはじめて、そりゃ最後まで愛を貫ければなにも言う事はないが
チョコだって最初、口に入れれば美味しいが、しょっちゅうだと飽いてくる。
「マイ・ファニー・バレンタイン」を歌ったF・シナトラはスキャンダルの象徴の
ように大勢の女性を泣かせた「悪い男」だが、奥さんを替えるごとに、莫大な
慰謝料を払って、そのつど自分の芸を磨いていく。「悪魔の美徳」なのだろうか。
恋愛も途中でどちらかが「イヤになってくる」のも、愛の炎に新鮮さや進歩が止まる
悪循環に気が付かないからだ。シナトラはその辛さや悲しさを知って「愛の別れ」の
ドラマを演じ、人生のフシを作っていったと思う。「サヨナラだけが人生だ」は唐の詩人の
言葉だが、愛を持続させるためには、いつも意識して心をひきしめることが肝要と思う。