奈良の大仏さん

harimaya2005-03-14

私の祖母の実家が奈良だったので子供のころ
妹と祖母に連れられて奈良へよく遊びにいった。
信心深かった祖母にとって奈良公園あたりの
神社仏閣には思い出がつまってたに違いない。
今は東大寺二月堂のお水取りの行事は行われて
子供の頃、祖母と薪能や松明の模様も見た記憶が
とても懐かしくTVなので中継があると涙する。
大仏さんには何回となく遊びに行った覚えがあって
(当時拝観料はあったのかなぁ)妹と走り回ったものだ。
大人になって歴史を調べるとこの天平時代を象徴する
大仏さんも聖武天皇長屋王に対する権力の誇示への
建造物と知るとなにか複雑な思いに駆られ、まして民の
苦しみは測り知れずる毘盧遮那仏への信仰心とはいえ
胴の精錬のため奈良盆地の山々は丸裸になり、その鉱毒
金メッキをされていたため水銀中毒の病人など多発したものと
考えられ奈良は破滅状態になり、やがて平城京(奈良)から
平安京(京都)への移転を余儀なくされてしまう。世界遺産
ともすれば当時の権力者の誇示するものが多いが宗教と現実の
ギャップを考えさせる奈良の大仏さん。歴史に“if”は禁物だが
大仏さんを作らなければ今も都は奈良かも知れない。