中国人民の方々へ(3)

遣隋使、遣唐使の昔から日本の師は貴国です。最澄空海も、その他多くの人たちが貴国で
勉強を積み重ね、文明、文化、宗教に至るまで貴国から持ち帰り、日本の発展に大きく寄与
されたことは日本人の誰もが知っています。それどころか日本のルーツは弥生時代に渡来人
として大陸から大勢の人たちがやってきて、列島人口の大半を占めたわけですから、貴国の
人たちが日本人の先祖であることはほぼ事実だし、元をただせば兄弟になるわけなのです。
たしかに貴国(漢民族)は長い歴史のなかで他民族に支配された不幸な時代がありました。
モンゴル人(元)ツングース人(清)などに支配を受け異国から圧迫された絶望感のなかで
国家意識など生まれるはずがなく、それが慢性化すれば衰退のなかに民族をダメにしたので
しょうか。私の子供のころも支那人(中国人)といえば男は辮髪(べんぱつ)とチョビひげで
女は纏足(てんそく)の人が多く、そのさまが異様に思えて、蔑視が当たり前の時代でした。
日清戦争で圧倒的に軍事力があった貴国が敗れたのも、投げやりな厭戦気分が原因なのです。
しかしその反動からか1919年の5月4に日に北京の学生たちが決起して敢行した事件は
いわゆる五・四運動で、その焦点が反日示威運動になり、貴国の愛国感情を呼び起こし、
今の「反日」の源のようになりましたが、何故、日本が鬱憤晴らしの標的なのでしょうか、
それは白人崇拝の反動なのか、同じアジアのなかの日本への嫉妬心なのかは分からない。
それでも周恩来訒小平の共産全盛時代は過去を忘れて日中友好志向の気持ちはありま
したが、江沢民時代に抗日の教育を徹底させて、貴国の人々が洗脳されていったのです。
たしかに共産主義の理念のなかに資本主義的な経済発展を目指せば矛盾が出てくるのは
当然で思想の抑制や貧富の差、人種間の差別など、人々の不満を外に向ける手段として
反日思想に持っていった政策などでしょうが、日本こそいい面の皮のようなものです。
今から60年以上も前の事変を、日中はいつまで、しつこく非難と謝罪との繰り返しを
すれば気が済むのでしょうか。当時、戦かった東条英機蒋介石毛沢東も遠い昔の
過去の人なのに、その孫たちがまだ、いがみ合うなんて、滑稽至極もいいところです。
ヨーロッパではEUとして仲良くしているのに、アジアで出来ないのは人の洗練度が
足りないからでしょうか。中国人民の方々にお願いしたい、近代の歴史を正しく熟知
して下さい。そしてお隣同士、仲良く付き合いましょう。日本はいつでも待っています。