蓄音機

harimaya2005-05-27

子供の頃、母の実家には蓄音機があって
SPと称する78回転のレコードが六角形の
専用の箱に入って、貴重品のように扱った。
母は洋楽が好きで「小さな喫茶店」「黒い瞳
「イタリーの庭」「奥様お手をどうぞ」など、
祖母は歌謡曲が好きで「金色夜叉」「出船」
「カチューシャの唄」などを楽しんでいた。
昔のレコードは一回かけたら、その都度に
針を交換しなければならず案外面倒だった。
小さな穴に、すんなり針を通せればいいが
子供にはとても無理で、祖母は慣れた手つきで
嵌め込んで妙に感心して尊敬した思い出がある。
私の音楽のルーツはこの辺にあるのかも知れない。
当時はチコンキと言った蓄音機も今や知る人も少なくなった。