日露関係(2)

今年の春、江戸東京資料館でエルミタージュ美術館の展覧会で荘厳なロマノフ王朝
隆盛を見た思いがしたが1875年、当時の首都サンクトペテルブルグで日本とロシアが
「千島樺太交換条約」を結び、千島列島をロシアから譲り受けるかわりに、樺太全島の
日本の権利を放棄した。その条約の中には北のシュムシュ島から南のウルップ島までの
18の島々が明記されている。日本が主張しているのは国後、択捉、色丹、歯舞諸島が、
その条文に入らず、我が国固有の領土であったことを物語っている何よりに証拠だ。
先の大戦末期の連合国のポツダム宣言ヤルタ会談でも戦勝国の領土不拡大を謳って
いながらソビエトはヨーロッパ各地から日本の北方領土まで貪欲に領土を拡大した。
先日アメリカのブッシュ大統領はあの終戦末期のヤルタ会談を痛烈に批判演説した。
「ヤルタは歴史上最大の悪だ」とルーズベルトを切り捨てている。必要もないのに
ソ連スターリンに大幅な譲歩をして戦後の世界戦略をルーズベルトが考えたために
ソ連支配と介入」が定着して世界中の歯車が狂い、民主主義の目指す自由社会が
共産主義によって破壊されダメになってしまった。ルーズベルトが属した民主党
その発言に抗議したがブッシュは歯牙にもかけない。それは反論も出来ないからだ。
ソ連がロシアに名義変更したが、その手法や法体系は共産国家とさほど変化がない。
プーチンは独裁者だし、秘密主義は相変わらずで、一般の生活も貧富の差が大きく
(世界一の金持ちはロシアの石油王A)国民の大半はその圧制にあえいでいる。
情報もさほど無くロシア人の殆んどは北方領土がどこにあるかも知らないと言う。
日露が仲良くなるのはロシアに民主主義が根付くのが必須条件は言うまでも無い。