人口減少時代(2)

地球上に日本列島が出来て、人が住んだ痕跡が残る約8000年前の縄文時代
3万人前後の人が住んでいたらしいが、まだ自然の災害などには対応できずに
増減の起伏は大きかっただろう。縄文後期の2500年前に大陸からやってきた
外来人が縄文人を駆逐して列島を支配し人口が急速に増え50万人にも達した。
いわゆる弥生時代の始まりだが、今の日本人のルーツはどうやらその辺らしい。
其の後人口は徐々に増え続けて1000年前の平安時代には約600万人になるが
当時の農業技術では耕作面積からそれ以上の増加は望めず、しばらく停滞する。
時は流れて江戸時代の終わりに3000万人になるが、人口の増減は歴史的にも
文明の変動、気候の変化、病気の流行、戦争などの相関関係は日本のみならず
世界史にも共通していて人類は苦しみながらも、現在の地位を得たといえる。
今では世界の人口は約65億人、なおも1年間で8000万人も増え続けている。
先進国は減り、発展途上国では増える。貧富の格差、温暖化、石油の枯渇など
地球規模の問題は深刻だが、いまや人間の知恵が最も試される時かもしれない。
地球は有限であり人口爆発は資源を浪費して自らの首を絞める結果につながる。
少子化はなにも悪い事ばかりではない。人口が減ると生産性の良くない産業は
捨てられて高付加価値のある生産性の高い職業が残り、生活に余裕が生まれる。
現に日本も一次二次産業の一部は外国に生産拠点を移しやがてくる人口減少を
読み取る流れを作っているのはとてもいい事だと思う。これからの20-30年は
人口逆ピラミット型の高齢化社会の一時的な苦しみはあるが、それを過ぎれば
日本の豊かな理想郷が生まれるだろう。