秋の長雨

harimaya2005-10-05

中秋の雨の日は若い頃読んだ
ヴェルレーヌの詩を思い出す。
「巷(ちまた)に雨の降る如く
 われの心になみだ降る。
 かくも心に滲み入る。
 この悲しみは何ならん?」
青春の頃は何をしても笑い喜び
何をしても憂いて物事を見た。
年を重ねると感動も生きている
感情の一つだが、この時期には
やがてくる冬への露払い役の
秋雨前線は物憂い心を余計に
しんみりとさせてくれる。