内憂外患(23)

最近の経済界ではアメリカのGMやフォード、日本のソニーなど一流の
企業が大幅な連結最終赤字決算で経営再建の合理化のニュースが流れた。
企業は業績が伸びているうちはいいが、いつの間にか肥大化して無駄を
生じ動きが取れなくなってしまう。人員削減もハンパじゃなく万単位と
なって出直すしかなく勤めている人たちにとっては寒い冬がやってくる。
企業も国もそうだが、年を経るごとに肥大化していく現状を自助努力で
見直すことが出来ないのはシステムの大きな欠陥だと思う。変化の早い
今の経済のスピードは年功序列的な制度でトップの古い頭での采配では
自らの保身や組合が優先して社会の変貌を見失っているのに気付かない。
組織が大きければ大きいほどそれが顕著に表れている。倒産寸前だった
日産自動車を見事に立て直したゴーン社長の最初の仕事は、肥大化した
古い体質を壊す事から始めたがその手腕は相当にシビアなものだった。
痛みを生じる事分かち合う事がポイントだっただろう。最近の話題では
NHKの受信料不払い問題だが不払いの人には見られないようにすれば
いいし、それよりNHKがもっとスリム化の努力をするべきだと思う。
衛星放送は一つでいい、豪華なドラマや紅白など要らない、放送権の
高い巨人戦は民放でいい、県庁所在地の一等地は処分せよ、などなど
受信料を取るなら自らが企業努力し襟を正して頂戴するのが当たり前だ。
今の世の中は以前の船団方式の時代と違ってそれぞれが生き抜くための
競争社会になって勝ち組と負け組に分かれたが、これも時世の流れか。
努力すれば報われる、いい時代が来たと思いたい。