内憂外患(49)

予想ほど難しいものはない。この冬の長期予報では暖冬と見込んでいた気象庁
予想は見事に外れて“想定外”の寒波襲来に天気の気まぐれまでは読めなかった。
日本海側の所々では十二月の積雪は観測史上最高とかで目下記録更新中らしい。
若いときならこの冬はスキーやスケートが楽しめると思うだろうが、悲しいかな
年寄りには体の芯まで冷えて、ますます背中が丸まり春まで耐えるしかない。
先日発表された今年の漢字は“愛”がそうだが、今に決めれば“寒”が相応しい。
今年は寒々しい事件が多すぎて季節もそれに合わせてくれたとしか思えないが
それにしても天災、人災などが異常に多いのは惰性に流された最近の風潮への
天罰なのだろうか。いつものことだが何かが起きると、すぐ評論家とか識者とか
コメンテーターとか称する人たちが、その理由を分析して今後のことについて
あれこれ問題点を指摘して、もっともらしく警告を繰り返しているが、それなら
何かが起きる前に予想してもよさそうだが、それが出来ないのは評論家の知恵も
たいしたことはなく理屈だけでは分からないのがこの世の面白いところだろう。
尼崎電車脱線、選挙自民圧勝、少女殺害、耐震偽造、どれもが“想定外”だった。
いろいろあった今年も間もなくだが来年は“想定内”の穏やかな年になって欲しい。
今朝の東京、気温0度。庭のツクバイには薄い氷が張っていた。