隠居の独り言(15)

明治の始め頃、外国からやってきた人たちは日本人の聡明さに驚いたという。
どの階級の人たちも新聞を読み計算力もあって頭脳は世界のトップクラスの
明晰ぶりは感動した。そのうえ市井の住む路地にも花が咲き花鳥風月を愛し
治安もよく四季の美しい日本は外国人にとっては天国の情景を見た事だろう。
「フジヤマ」「ゲイシャ」は日本の代名詞だが景色の美しさと人情の優しさの
誇る文化は日本人として生まれた自尊心と幸せをもっと意識していいと思う。
歴史を知り正しく理解する事はいうまでもないが、世界史の国々のなかでも
日本史ほど繊細で変化に富んだものは無いと作家の司馬遼太郎も語っている。
戦前の祝日、紀元節天長節明治節などは、どの家にも玄関に国旗を掲げ
すがすがしい気分で日本に生まれた幸せを思い天地悠久を祝ったものだった。
それが戦争で負けて以来、今までの日本の外国に対しての行為の全てが悪で
反省と自虐ばかりの戦後の教育ではどこに愛国心が持てると言うのだろうか。
有識者や教育者のなかには日の丸や君が代を否定する人がいるが国旗国家は
国の象徴でもし対案があるのなら示して欲しい。世界のあらゆる人々は故郷の
生まれた国を愛している。明治憲法教育勅語のどれがいけないのだろうか。
それは法律を解釈する政治家の責任であって、例えば戦争の原因にもなった
統帥権などは明治憲法のどの部分にも入っていないし、戦後の現憲法だって
自衛隊の一章も入っていない。しっかりと日本の日本人による日本のための
憲法の草案が急がれる。