隠居の独り言(18)

寒い冬晴れの夕方に見る富士のシルエットは感動を覚えるほどに素晴らしい。
小泉首相の任期も夕暮れの時期を迎えたが最近の耐震偽造ライブドアなど
首相とは直接関係ないにしても偽造を見抜けず、堀江の立候補を応援した
道義的責任は免れようがなく、その人気にも暗雲が立ち込めてきた感じで
いつもの記者会見ではきちんと答える“小泉節”もなにやら歯切れが悪い。
それなら自民党の中でも慎重論の多い「皇室典範改正」をなぜ急ぐのだろう。
郵政民営化とは次元の違う問題で国民のあるべき姿の根本にかかわる課題を
首相の考え一つで決められてしまっては長年に積み上げてきた日本の慣習を
覆させられるようで伝統の美しさをじっくりと考えていただきたいと思う。
これは日本の国民共有の歴史意識の象徴のようなもので深い論議を重ねて
決して急いてはならない聖域である事は首相もご存知だとは思うのだが・・
自民党を壊し構造改革を推し進め日本人に自信を付けてくれた首相には
いつも拍手を送ったが有終の美を飾るには「皇室典範」よりも拉致問題
解決の避けて通れない仕事は何をおいても全力でやり遂げてもらいたい。
なんだかんだ言っても米国は北に金融制裁をして相手を震え上げさせたが
なぜ日本は手をこまぬいているのだろうか。経済制裁の一つも出来ないで
解決の方法があるのだろうか。首相!拉致被害者は日本人なのですよ。
内外の問題山積するなかで小泉首相の業績はそれなりに評価もできるが
最後の花道は日朝関係をおいてほかにない。頑張ってほしい。