隠居の独り言(25)

先日ギター仲間の新年会があって大勢の人が集まったが思うに人それぞれに
個性があって同じ楽器でも好みや進む道が違ってとても勉強になって面白い。
クラシックの正統派からフラメンコ、ポップの世界までギターという楽器の
多面性が生み出しているのだろうがその意味でもこの楽器をやってよかった。
趣味の仲間は同じ喜びや価値観を持っていることだから会っているだけでも
お互い気持ちが癒されているような気がして時の経つのも忘れてしまう。
ギターを弾くというのは少しキザのようで、とても粋だなぁと思っている。
そんな音楽に魅せられた自分に妙に頷いて誰にも誇れる趣味とも言えよう。
若い時代は仕事に夢中で食事さえそそくさと済ませる日々が多かったけれど
年を経るにして気持ちに余裕が出来て高年になって趣味を始める事になった。
歳を取ってつくづくと思うのは趣味の一つを続けられたのは年月を掛けた
喜びを感じ、その年輪が芸事を深めるのは年齢には関係が無いと思う。
芸の感性がいつも磨かれていく気がしている。芸事は小さい時から始めるに
越した事はないが、それぞれの生まれた環境や才能によって開花の時期も
花の大きさも違ってくるだろう。若い時分から習った人、才能のある人は
幸せだが、それなりに大きく伸びて欲しい。