浅草六区

harimaya2006-03-02

上京した頃昭和20年代の東京の
盛り場で浅草の右に出るところは
無かったろう。メインストリートの
六区の映画館の数は日本一だったし
芝居や寄席小屋も軒を並べていた。
裏通りには飲み屋や怪しげな店も
多くあって若い者には近寄れない。
初めて勤めた会社も浅草に近くて
先輩に連れられ、まだ青っちょろい
小僧の目には浅草は刺激的だった。
映画の他に奥山劇場やロック座で
大人の世界を垣間見てときめいた。
六区は「昔を今になすよしもがな」の
感じであの人出の熱気も無くなったが
ここ浅草にはあの頃のほろ苦い青春が
いっぱい詰まっている。