隠居の独り言(44)

最近、歯茎の歯周病が悪化して抜歯をしなければならない羽目になった。
80・20という言葉があって80歳で20本の自分自身の歯根を残すという
標数値だがこれを抜かれてしまうと21本になり80歳までチト先のある
身としては心細くなっている。しかも入れ歯となると手入れが結構面倒で
食事の後や寝る前はよく掃除をしないと口臭の原因や口内の細菌が繁殖して
歯のほかの病気の一因にもなるので気を付けないといけない。細菌といえば
昔は朝起きたらすぐに歯磨きをさせられたが今考えると食事の前になぜ?と
思うがそれにも一理があって睡眠中に唾液のバイキンのピロリ菌が繁殖して
朝食と共に胃に入ると胃潰瘍や胃ガンの遠因となるらしい。歯医者さんの
話しでは食前食後の歯磨きはそれぞれに目的が違うそうだが口腔内細菌が
肺の中に入ると高齢者や幼児は肺炎の危険もあるとかで朝起きの歯磨きは
ぜひ実行してもらいたいとの事だ。それが面倒ならせめてウガイだけでも
相当の効き目があるらしい。外出から帰宅の時のウガイは風邪の予防にも
とても大切だが食前の励行も習慣として続けてみたいと思っている。
最近の食品は肉も野菜も柔らかいものが好まれて食物を咬む回数は昔より
相当に減っているが、咀嚼力を減少させると脳の中枢にあたる海馬という
記憶を担当する部分の神経細胞の刺激が減って忘れっぽくなってやがては
認知症の原因にもなるらしい。つまり出来るだけ硬いものを食べることが
咀嚼の回数を増やし消化器官や脳の老化の予防にも繋がり食事を美味しく
いただく楽しみが増すだろう。 つづく