隠居の独り言(57)

改憲と言うと好戦論者に思われてしまいそうだが実際は反対で誰も
命を賭けてまで戦争なんてしたくない。ただ世界はそんなに甘くは
ない事を知るべきだと思う。国際的な付き合いはカードのポーカーに
似てハッタリと度胸と多少の狡さが無いといつも損ばかりさせられる。
戦後の日本はキバを抜かれた小動物のように周辺諸国から脅され続け
お金を巻き上げられてしつこく謝れと罵言を浴びせられても、なにも
言えない情けなさは自虐的で相手はそれに付け込んで図に乗っている。
抵抗の意思も力もなく口だけの平和を叫んでも世界の国々から見れば
負け犬の遠吠えのようにしか聞こえない。敗戦後の進駐軍に完全に
マインドコントロールされてまだそれに気がつかないのが悲しい。
例えば原爆の日に「原爆反対」をスローガンに叫んでも核保有国や
原爆の数量は増え続けるばかりでどこの国が耳を傾けただろうか。
憲法九条の理念は素晴らしいがその言葉に酔っている場合じゃない。
もし九条の戦争放棄の文が無かったら日本はどうなっていただろう。
北朝鮮の拉致、韓国の竹島占領、北方領土、中国のイチャモン等は
無かったに違いない。相手だって手を出したらヤケドをすることが
分かっていたなら無茶はしないはずだ。理想は大切だが自らを守る
装備と姿勢はいつも身に付けていないといつ襲われるか分からない。
かよわい女性が無防備で暗い夜道を一人で歩いているようなものだ。
既に襲われている事にも気がつかないのは能天気そのもので日本人の
お人良さも度が過ぎて平和ボケという痴呆に罹っているに等しい。