隠居の独り言(65)

フランスでストや大規模デモにまで発展して大混乱の問題になっている
「初回雇用契約CPE」は社員を雇用する時には最初は正社員でなくて
二年間は仮契約で本人の能力を見定めてから本採用する制度らしいが
賛否両論でフランスは揉めに揉めている。雇う側にとってのメリットは
能力のある人を選別することが出来るし、競争社会に勝ちぬくためには
精鋭集団を作るのが必須の課題だし一方雇われる側では最初の二年間は
手厚い保護も受けられずいつ解雇されるのか分からないのは不安一杯だ。
でも日本の場合(世界でも同じだと思うが)学校を卒業して就職しても
二年間のうちに四割近くが会社を辞める若しくは転職していると聞くと
法律があったほうが本人もやる気になるだろうし性に合わなければ早く
転職の機会を掴むことが出来るのだから全てが悪いとも言えないと思う。
手厚い保護は却って怠け者や無責任を生む。大人の社会も子供の教育も
それは言えて自己中心の最近の世相は日本にもCPEを導入するといい。
頑張る人も頑張らない人も大して差が無い終身雇用制度は人手が足りない
時期は必要だったが今は世界で最も高い人件費がかさむ企業はそれでは
立ち行かない。産業の多様化でいろいろな職業が増えている現代社会は
その人に合った働き口は必ずあるはずでCPE日本版を作る知恵が欲しい。
特に公務員、教師、医師など人々にとって重要な職業は必要だと思う。
悪徳弁護士、セクハラ教師、官々談合、ニート少子化など元を質せば
案外、そのあたりにあるのかもしれない。