隠居の独り言(69)

民主党前原誠司代表の辞任に伴う選挙で小沢一郎が新代表になったが
どうにも好きになれないのは過去の政治経歴が悪役を演じているとしか
思えないからだ。初当選の27歳で田中角栄にあれほど可愛いられたのに
角栄ロッキードで挫折すると手のひらを返したように金丸信と組んで
竹下登を担ぎ創政会結成に走り、角栄は間もなく脳梗塞で倒れている。
恩を仇で返したとしか思えない彼の行動はエスカレートして自民党
若き幹事長時代も総裁選びのときには大先輩の候補者たちを事務所に
呼びつけて面接を行う傲慢そのものの烙印を押された。けれど小沢の
政治にたいする先見性は規制緩和の必要性や構造改革の推進などには
素晴らしいのがあったのに人柄なのか小泉に名を上げさせている。
自民党を飛び出してからもいろいろな新党を作っては壊す繰り返しで
ついてまわったのは豪腕の文字だが「闇の将軍」とは彼のことだろう。
かつて「総理に一番近い男」が回りまわって野党の党首になっても
人気が出るか出ないかは国民が決める事だが彼の正念場には違いない。
野党のめざすはただ一つ、政権を取ることだ。代表になった以上は
自らの政権構想を打ち上げ巨大な自民党に正面からぶち当たり国民の
支持を得る事以外に無い。口下手は天性のものでそれを直そうなんて
ケチな事を考えずに「小沢流」を成し遂げて欲しい。