2006-04-10 葉桜 今朝の隅田堤はツイこの前の雑踏が 嘘のように静かな川風が吹いている。 桜はヤレ日本人の心情だの散る様の 潔さが武士道なのだと褒められても 散ってしまえば誰もが振り向かずに 恋人に捨てられたように、はかない。 葉桜はウバ桜とも侮蔑されて青葉の 輝きも無視され人は通り過ぎていく。 夏は毛虫が多いだの晩秋の落ち葉は ゴミ問題で嫌われる。一年を通じて 褒めそやされるのは僅か二週間足らず。 「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」 林芙美子の詩を思い眺めた。