隠居の独り言(71)

北京の反日デモから一年が過ぎたが冷ややかな日中関係は変わらない。
中国の胡錦濤国家主席が日本の総理大臣が靖国神社にお参りをすると
日中首脳会談は出来ない、という。それでは日本の総理も言えばいい。
中国の東シナ海のガス油田掘削を止めれば靖国参拝も止めます、と。
外交関係は駆け引きの世界で向こうがああいえばこう言い返せばいい。
中国詣うでの日本の要人たちを見ているとお辞儀ばかりで情けない。
なめられているばかりの日本の姿勢もいい加減にしないと世界中から
馬鹿にされるだけでお金ばかりむしり取られて泣きを見るのは日本だ。
もう半世紀以上も前の戦争のことは謝罪もしたし賠償金もたっぷりと
払わされたし、これ以上何をすれば気が済むと言うのだろうか。
1975年、南ベトナムサイゴンから最後の米軍がヘリコプターに乗り
逃げ出してから30年の月日が流れたが米軍は300万人のベトナム人
殺害し「枯葉作戦」で多くの障害を負った人々がいまだに苦しみ、その
後遺症がとどまる事を知らないと云うのに米国は謝罪も賠償もしない。
その後クリントン前大統領がベトナムを訪れ「両国が共通する痛み」と
あの戦争を表現した。たしかに戦争に善悪は関係ない。国家間の野望と
欲望とのぶつかり合いで勝っても負けても被害者はいつも庶民が泣く。
中国の要求の靖国は一つ文句で裏に潜む経済支援目的が見え見えなのに
それも読めずに親中派の政治家や某新聞が正義ぶるのが見苦しい。