2006-04-12 春雨 桜の時季も過ぎてすっかり春めいた 今日この頃はめぐるましく空模様が 変る。 幕末の京都を描いた芝居で 月形半平太が、三条の宿を出るとき 「春雨じゃ濡れて参ろう」の言葉は あまりに有名だが、若い頃に聞いた あのセリフと場面はこの歳になって 情緒あふれる味わい深い言い回しが やっと分かるような気がしてくる。 心の中では遣らずの雨が降るように 思うのは別離を惜しんだ昔の日々を 偲ばせるには充分だ。