隠居の独り言(160)

洗面所で携帯電話を誤って水面に落下させあわてて拾ったが間に合わない。
機能は全て停止して早速近所のドコモに駆け込んだが店員さんの言うには
二三日乾くのを待って元に戻れば良し、さもなくば買い替えとの事だった。
ついでに最近の携帯事情をいろいろ聞いてみたがその発展ぶりには驚きだ。
最近は機能がますます進んで諸々の情報や金銭カードや電車の乗り降りまで
メールのやりとりは小説にまで発展してあの小さな画面で書かれて読む人も
急速に増えているそうだ。知り合いからその携帯小説を見せてもらったが
簡単な持ち運びと時と場所を選ばない手軽さが若い人の人気なのだろうが
片手で操作することは本のページをめくるよりも簡単で液晶照明のために
暗い所でも読めるのがいい。最近ではケータイ作家と称される人も現れて
若い高校生から中高年まで指先で作品を書いているというからびっくりだ。
石田衣良内藤みか等が人気らしいがアクセスも日に数十万と言うから凄い。
ケータイ小説は発展して出版社や通信事業が参入し、データ通信の定額制が
普及して月に数百円ぐらいの割安感が出てくれば急速に広がっていくという。
こうして自分もPCでブログを書いている。子供の頃から綴っていた日記など
今見てみると手書きで失敗する毎に何回も書き直ししたその時分が偲ばれるが
こんなに便利な世の中が来るとは想定外で長生きはするものだとつくづく思う。
社会の急な変貌に即に対応できない老人は必死の思いでぶら下がるしかないが、
おかしなところがあればぜひご指摘ご教授願いたい。最近の作家は原稿用紙より
PCで書く人が多いと聞くが、このような習慣が定着していくとやがて製本が
売れなくなり本屋や印刷業が影を落とす事になるのだろうか。でも別の観点から
いえば紙の消費量も減って地球の環境には優しく適しているのかもしれない。
世の中の変化がますます加速している事だけは確実らしい。