江戸の恋

harimaya2006-09-14

秋の長雨が続いている。こんな夜に
ぴったりの田中優子「江戸の恋」を
読んだ。今も昔も変わらぬ恋物語
若い人の恋の手本にはちょうどいい。
井原西鶴好色一代男と女の定義は
流行に敏感でセンス良く教養があり
人への気遣いも慣れていて芸も出来
恋心についてよく知っているような
人を指す。好色とは色好みではない。
けれど実際はこのような人ばかりが
素敵な恋に恵まれているとは限らず
近松門左衛門浄瑠璃の中のように
中身は濃くても最後は悲劇に終わる
例が多くて世の中はままならない。
いつの時代も男と女の出会いは不思議に満ちて
だからこそ世間は丸く収まっているのだろうか。
江戸資料館に飾られた一枚の浮世絵を見て感じた。