隠居の独り言(189)

安倍晋三の新内閣所信演説でもそうだが報道機関でも最近はカタカナ語が多くて
年寄りには付いていけない。安倍さんは新しいイメージを出そうと盛んに使って
いられるが「美しい日本」が標語なら美しい日本語をもっと活用してもらいたい。
国会答弁で民主党松本剛明は「外来語ではなく大和言葉で語ってほしい」と
指摘したがまったく同感だ。首相の掲げる「美しい日本」の理念は外交、内政の
多岐にわたっているが日本人としての教育の根源は言葉であり大切にして欲しい。
イノベーションってなーに?シンポジュームってなーに?などなど食事の時間に
家内から度々質問を受けるがこちらも100%は即答出来ずに辞書などで調べたり
面倒なときは最近の流行の言葉だよ、ってお茶を濁す。政府も政府ならば地方の
ある県庁は「NPOユース・インボルブメント事業」とか名称の課があったそうで
何の事やらさっぱり分からない。抗議で「NPO・青少年協働促進事業」としたが
それでもこの名付けを正確に県民たちは理解出来ているのか聞いてみたいものだ。
変チキリンな役所言葉は長野の前田中康夫知事が最たるものだったが東京都知事
石原慎太郎も記者会見などで偉そうにカタカナ言葉を連発するのも気に入らない。
日本人はいつの間にカタカナやローマ字の横文字が好きになってしまったのだろう。
横文字が何となくカッコいいと思っているのだろうが街を歩いてアルファベットの
看板がやたらと目に付いてここは何処の国かと勘違いしてしまう。外国語が喋れば
それだけで尊敬されカッコいいとされる。HPなどでやたらと外国語を並べている
人もいるがどれほどの外国人に読んでもらうためなのだろうか。日本の長い歴史と
伝統を誇る折角の美しい日本語文化が泣いているような気がしてならない。