隠居の独り言(226)

逃げた女房を追いかけたようだし「去るものは追わず」の格言を思いだした。
自民党郵政民営化に反対して離党した「造反組」が復党をするシナリオは
誓約書や反省文などを書かされて11人の無所属議員たちは謝罪をさせられ
全面降伏のようで面目がまるでない。そのなかで平沼赳夫議員は信念を貫き
自分の政治信条を曲げないのは立派だが、そもそも郵政民営化議論のときに
賛否両論はあったにせよ決まった時は党の規約で賛成票を投じるのが党人の
務めで今更「あの時はわたしが間違っていましたが、許してください」では
政治家の資格を問われる。おめおめと帰るほうもそうだが来年の参院選挙を
見据えての自民党のやりかたは、民主党小沢一郎党首に「なんでもあり」と
言われてもしかたない。造反組も結局のところは選挙区での自民党の看板が
欲しいからで信条よりも議員バッチと軍資金欲しさに恥さらしをしている。
いくらイキガッテみても「寄らば大樹の蔭」で一人の苦しさは身に沁みた。
復党反対を叫ぶ小泉チルドレンや若手議員も身に降りかかる苦難の選挙戦を
今から予測しているがこれとて自己中心で仲間内の喧嘩をしているようだ。
ベテラン議員は復党賛成、若手は復党反対で党内の亀裂は修復困難だろうが
一般庶民とはかけ離れた自民党の内紛は伏魔殿の騒動のようで分からない。
小泉改革の後継を謳った安倍新政権も郵政民営化の後遺症を引きずっては
先の見通しは暗いかもしれない。小泉純一郎前首相のぶっ壊した、自民党
旧態に帰るような今回の復党劇は安倍晋三も見かけより古いのかな、と思う。