隠居の独り言(264)

月が替われば今年のプロ野球12球団のキャンプインが始まるが、最近の話題は
何と言っても北京オリンピックで五輪競技種目の最後となる野球の日本の監督に
星野仙一が選ばれた事だ。アテネ五輪長嶋茂雄、WBCの王貞治に継ぐ監督は
プロアマを通じて各球団の主力選手を束ねるにはカリスマ性を持ち野球ファンを
納得出来る人物には星野仙一をおいて他にないだろう。よくぞ引き受けてくれたと
熱烈ファンとして喝采を送りたい。コーチ陣も田淵幸一山本浩二大野豊等の
豪華メンバーでとても期待が持てる。総監督とコーチが決まればファンとしては
気の早いもので出場選手の顔ぶれが楽しみだが、メジャーへ入籍した松坂大輔
イチロー松井秀喜井川慶などの参加を期待するが無理なのだろうか。けれど
アテネ当時の1球団2人の人数枠は撤廃されそうなのでますます強力メンバーが
集まりそうな気配で楽しみは倍加する。野手では松中信彦、小笠原道太、多村仁
福留孝介青木宣親西岡剛村田修一、幸崎智也、投手では黒田博樹上原浩治
藤川球児八木智哉ダルビッシュ有など名前を連ねているだけでもワクワクする。
12球団の精鋭たちを指揮する星野仙一はまさに野球冥利で「今の自分があるのは
野球のおかげ、野球に恩返しのチャンスをいただいた」と金メダルの夢を語った。
オリンピックはまさに世界のオールスターズ戦のようで日本中が沸くことだろう。
でも道のりは険しい。アテネ五輪の時はアジア予選では上位2チームが出場権を
得たが今回は1チームだけらしい。短期決戦だけに1戦も落とせないとなれば
持てる力量を十二分に発揮しないと金メダルどころか予選もおぼつかなくなる。
当面の敵は韓国、台湾だが決して侮れる相手ではなく愛国心にかけてはどの国より
激しいものを持っているだけに油断大敵だ。技術的には日本選手はアジアの中では
群を抜いているのだから心理面の強さが加われば敵無しだ。アテネでは準決勝で
オーストラリアに破れ、WBCも土壇場で勝ちを拾ったスリリングなものだったが
北京オリンピックは堂々と優勝をして日の丸を立ててほしい。