隠居の独り言(307)

映画やTVの時代物で最も面白く人気のあるのは戦国時代だが配役の
役者の風采によって歴史上の人物像が固定されてしまうような感じで
面白い反面怖い気もするが今回のNHK大河ドラマの「風林火山」は
山本勘助内野聖陽武田晴信市川亀治郎上杉謙信にガクトだが
回を重ねるごとに役柄が地に着いて引き込まれていくのはさすがだ。
昨年のTV朝日では勘助北大路欣也、晴信松岡昌宏、謙信徳重聡が演じ
92年の日本TVは勘助里見浩太朗、晴信館ひろし、謙信高嶋政宏だった。
かつての大河ドラマでも69年の「天と地」では晴信に高橋幸治、謙信に
石坂浩二。88年の「武田信玄」には晴信に中井貴一、謙信に柴田恭平
務めている。どの役者が「はまり役」かは、それぞれの見方が分かれる
ところだが昔の肖像画銅像などを見れば武田信玄の顔は髭を生やした
下膨れの感じで上杉謙信は法衣姿の女形が似合う優男のイメージがする。
謙信は「義」を重んじ領土欲も無く毘沙門天を奉じ入信をしていたため
生涯独身を通したが反して晴信は人間臭く欲望の赴くままに人生を送る。
ドラマは山本勘助が剣豪、原美濃守虎胤(宍戸開)に真剣勝負を挑まれて
知略でこれを制するが知恵者であることを晴信に認められ正式の家来と
して武田軍団に加わっていく。武田24将の一人に数えられ、これから
彼の思う存分に本領発揮して活躍する場面を見ることが出来るだろう。
戦国時代最強の軍団と称された武田の兵法は勘助に帰するところが多く
晴信も彼を信じ、覇を広げたのは他の大名からみれば脅威だっただろう。
それと、テーマ曲のエンディングの沖仁のフラメンコギターは素晴らしい!