隠居の独り言(329)

ゴールデンウイークの最中だが、その名目の意義は前半が「昭和の日」が中心で
後半は「憲法の日」「こどもの日」と続く。休みが連続するのは働いている人には
有り難いが一方では連休を目当てに仕事や商売をしている人も多く当方も季節の
商品を扱っているのでカレンダーの印しどおりには休めない。と、いって言葉の
「怠け者の節句働き」のようで世間の手前は休むふりをして見本作りに精を出す。
今年は柄物が流行りでビーチバレーボールの浦田聖子、鈴木洋美の豹柄の水着が
評判だが帽子も無地のなかに小さい柄の飾りをあしらった品が多く出回っている。
ゴールデンウイークとは昔、映画界華やかなりし頃に作られた言葉なのだそうで
休みが続くと映画の興行成績が良く文字通りのゴールデンウイークだったらしい。
昭和の日と映画といえば「ALWAYS三丁目の夕日」はあの時代を彷彿させられる
いい作品だが戦前の滝の白糸、東京行進曲も良かったし嵐勘十郎、片岡知恵蔵の
チャンバラものも子供の心をくすぐった。最近の「硫黄島の手紙」だって昭和の
一時期の戦争物で、無声映画のモノトーンの時代からハイテクを駆使した最近の
作品まで昭和を抜いては語れない。1933年に生まれ昭和の殆どを見た自分だが
日本がこれほど動乱と変貌を経験した時代は長い日本史の中で未曾有の出来事で
素晴らしい時代の世間の動きを見せていただいた人生にはとても感謝している。
それと共にＧＷの前後の「昭和の日」と「憲法の日」は切っても切れない間柄で、
最近では現行の憲法の改正論が沸騰しているが時が流れれば当然に世界の情勢や
世間の仕組みも変わってくるはずで今の時代に合った憲法に改正をしてほしい。
戦争放棄の9条の理念の文章は立派でも近隣諸国からは無抵抗の国家とみなされ
韓国の竹島占領、北朝鮮の拉致、中国の領海侵犯など遠因はここにあると気付く。
他にも生活に関する事でも14条の全て国民は、法の下に平等であつて・・の文言は
絵に書いた餅で貧富、収入、税金、年金、男女別などの格差社会が広がる一方なのは
憲法改正が待ったなしは誰が考えても当たり前の話だ。憲法の条文の善悪はともかく
戦後に日本が外国に占領された植民地化時代に押し付けられたのを後生大事に守った
律儀さは見上げたものだが国辱ものである事も日本人の尊厳として考えてみよう。