隠居の独り言(342)

5/14日に成立した憲法改正の手続きを定める国民投票法は18歳から選挙権が
認められ成人の規定も今までの20歳から引き下げられるのが確実となった。
18歳ともなると心身ともに立派な大人で正邪の区別も常識の判断もしっかり、
むしろ年寄りや老害とも言われている古い政治家などより余程優れている。
かつての幕末や明治を例に出すまでもなく吉田松陰高杉晋作坂本竜馬
桂小五郎たちが活躍したのは20歳代で鎖国の時代から文明開化へと導いた。
当時の大人になる元服は15歳だし、「赤とんぼ」の歌詞も♪15で、ねぇやは
嫁にいった。不肖、私だって15歳で小僧になり大人の仕事に従事している。
若い時分の感性や思考力は思い出しても良かったし、そのような時に大きな
仕事が出来ないのは、衰えた年寄り達が掴んだ権力と権益を離さないためで
折角の新鮮な能力が無駄になっている。歴史を遡れば豊臣秀吉西郷隆盛
戦後の田中角栄も若いときの知略は目を見張るが老いて自らを汚している。
寿命が伸び人生の熟成期が少し遅くなったと思うのは最近の政界も経済界も
若返った気がするのは喜ばしい。フランスの新大統領ニコラ・サルコジ氏は
安倍晋三総理と同じく52歳で今年のサミットはロシア、ドイツ、イギリス
など50代の首脳が多いのは世界が若返った思いがする。人は誰も老いれば
自らが体験しただけの知識と理屈ばかりで新しい発想に欠けるのは仕方ない。
安倍晋三総理を取り巻く老害の舅は多いが政治にはある程度の冷酷も必要で
大義のためには切るところは切り信念の美しい国に向かって邁進してほしい。