隠居の独り言(343)

昨年の愛知万博ソニー製の小型二足歩行ロボットの軍楽隊を見て驚いた。
ロボットは無機質で無愛想な機械かと思ったら音楽を奏でるなんて人間の
心が入ったようで感動したものだ。日本人の感覚はたいしたもので明治に
西洋から機械文明が入ってくる前にゼンマイ仕掛けの「からくり人形」を
作って、その精巧さに外国人は舌を巻いたという。今のロボットの前身だ。
今や日本は産業用ロボットの大先進国で世界中のロボットの七割は日本の
工場で働いているという。無論ロボットは人間と違って昼夜連続して働き
文句は言わないし労働組合も無い。3Kの暗い、汚い、危険の仕事だって
何でも出来るし現に自動車工場や鉄工所の溶鉱炉などはロボットだらけで
焼けた鉄を持ったり、部品をつないだり、ボルトを締めたり、ロボットが
昼夜兼行で働いている。未来の社会は人間が汗水たらすよりもロボットに
稼がせてのんびりと人生を楽しめる時代がくるのではないか。それよりも
いっそのことテロとの戦争もロボットにやらせてはどうか、アメリカは
イラクで戦死者が3000人を超えたという報道だがロボット軍団を組んで
治安に当たらせる。自爆テロだろうがミサイルだろうが何人戦死?しても
すぐに補給すればいい。司令官はワシントンのペンタゴンから人工衛星
操作すれば戦費も大幅に安上がりになるし人命尊重の意味からも最高だ。
敵もロボット相手じゃ気が削がれるだろう。ロボットの夢は果てしないが
地球の平和はこのような形からやってくるかもしれない。日本の技術の
結晶たるロボットの一層の研究発展を期待する。